「はじめての欧州」最終章:フィンランド編、スタートです!
18時、スカンジナビア航空(SAS)を利用し、コペンハーゲン・カストラップ国際空港からヘルシンキ・ヴァンター国際空港まで、両隣の座席をイケメンビジネスマンに挟まれながら離陸。エコノミーの座席に長い脚を折り曲げながら座っていて、狭そう。
自分でも気づかないうちに相当疲れが溜まっていたみたいで、轟音に抗って離陸時から爆睡しました。フィンランドではゆったり観光するぞ〜
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やって来ました、フィンランド!!
これまでは
イギリス ▶ 先生に会いたい + 博物館を見たい
オランダ・デンマーク ▶ ゼミ合宿
という目的があって訪れたのですが
フィンランドはと言うと、映画「かもめ食堂」に影響を受け、
ヘルシンキの海辺や森を歩きたいと思ってやってきました。
何度も繰り返し観たわけではなく、たった1回、7泊8日でレンタルして、3回観ただけです。それでも「あーヘルシンキ行きたい」「あーヘルシンキ行きたい」と、ヘルシンキが頭から離れなくなりました。
映画やドラマにゆかりのある場所を巡る旅をフィルムツーリズムといいます。それだけが目的だったら、わたしはフィンランド旅行は我慢して先延ばしにしたと思うのですが、もし改めて日本からフィンランドまで行くとなると、往復10~20万円の航空運賃に加え、直行便でも10時間の飛行時間がかかります。
ところが、コペンハーゲンからフィンランドまでであれば、片道5千円~1万円の航空運賃で、たった1時間半で行けます。それなら、行けるときに行っちゃえ!と思って、付け加えました。
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沢木耕太郎の『深夜特急』の5巻の47ページに、こんな場面があります。
カブールですれ違った日本人が、これからヨーロッパに向かうという私に、しみじみとした口調で言ったものだった。ヨーロッパの冬は寒い。しかし、その寒さは、雨が降ったり、雪が降ったからという寒さではなく、宿に帰っても誰もいないという寒さなんだ、と。
ヴァンター空港から宿まで歩きます。
夜に自然豊かな道を歩くの、好きですねぇ〜
今回に至っては、野ウサギを見かけました。
ゼルダの伝説か。
あー、着いた、着いた……
ここです。21時に到着。
?
ほんとに誰もいない…
このホステルでは、部屋番号と暗証番号がメールで送られてきて、宿泊客はそれを見てチェックインします。チェックアウト時は、何もしなくてOK。日中に業者が入り、ハウスキーピングが行われます。
現在、あらゆる所でAIが導入され、仕事の自動化がどんどん進んでいますが、
できることはそれでもいいけど、人のいない宿は、いやだなと思いました。
遠路はるばる来た知らない土地では、せめてあたたかさがほしいと思いました。
だったらお金出してそういう宿を選べよ、って話ですけどね。
こちらが、お部屋になります。男子学生の模範のようなお部屋。
エクスペディアで見たときはこんな感じだったんですけど……
テレビ・電子レンジ・冷蔵庫はついています。
トイレ・風呂・洗面所は共用のため、部屋にはなし。ストーブとエアコンもなし。
それで6千円って、割高な気がします。
カーテン長すぎ!!
食器はあります。
しまったー、夕食だけでなく、朝食も自分で用意しなきゃいけないんだ。
これ、IKEAの食器だな。うちにもあるよ、そのマグカップ。
寂しいからテレビをつけます。テレビを観ることしかやることがありません。そのテレビからも訳の分からない言語が流れてくるだけで虚しい。
よくわからない歌番組をやっていて、若い歌手が「サーサコサーッサ」と歌っています。歌が終わるとMCが「Kiitos!」ありがとうございました!と言って、MCが水を飲む姿が映ったまま番組が終わりました。
23時。レシートを整理し、シャワーを終え、寝る準備を済ませました。最初は宿のセキュリティを心配していましたが、その後はあまりの静けさに不安になりました。誰もいない!
誰かがいることはわかるんです。共用シャワーのひとつを使っているときに、誰かがバスルームに入ってきたことは物音でわかるし、共用トイレをつかっているときも、誰かが廊下を歩く音は聞こえる。でも、出てきたら誰もいない。
セキュリティ大丈夫かな、鍵開けられたりしないかな…
と緊張感を抱きながら、0時過ぎに就寝しました。
寒い…丸くなって、うずくまって寝てます。
明日も明後日も、別の場所にある同じ系列のホステルに泊まります。
後泊までしてヘルシンキに来たことを、若干後悔しました(このときは)。
宿選びは重要…