無限土手歩き部 レインボーブリッジ1.5往復編
土手のブログ、ミズベログです。
無限土手歩き部の歴史
無限土手歩き部とは、大学のサークルの先輩の「無限に土手を歩きたい」の一言からはじまった活動です。メンバー全員が大学を卒業した現在も、春や秋の過ごしやすい季節に集合し、首都圏の川沿いを歩いています。
第1回 2017年12月 四谷〜月島 隅田川
第2回 2018年冬 夜の荒川〜戸田公園 先輩・後輩・自分の3名のみ
第3回 2018年5月 川口〜お台場
番外編 2018年夏 大勢で奥多摩 日原鍾乳洞
番外編② 2018年11月 茨城県土浦市 サイクリング
第4回 2019年10月 江戸の運河を横断 同期初参加
第5回 2020年10月 栃木県足利市
第6回 2021年10月 葛飾柴又 江戸川 → 雨ですみだ水族館
第7回 2022年6月 市川〜サイゼリヤ フォルテ行徳店〜家でカードゲーム 後輩初参加
第8回 2022年11月 立川 多摩川 → サンリオピューロランドに行くはずが府中東京競馬場へ
番外編③ 2023年4月 草刈ツアー
第9回 2023年10月 今回 月島〜豊洲〜お台場
ーー7年前から土手を歩きたいという思想があった
後輩「振り返ると、歴史長いですね!」
先輩「7年前から土手を歩きたいという 思想 があった」
自分「思想てw」
同期「地下活動している工作員のような言い分。まるで思想犯」
土手歩き部の当初の考え方には、
・単に歩くのが気持ちいい
・歩きながら地理や歴史を学べる
という他に、
・金欠学生でもお金を使わず楽しめる
というのがありました。今回使ったお金は、交通費を除いて3,000円以下。
「社会人になっても無料で遊ぼうとしてるの、なんなん?笑」
- 無限土手歩き部の歴史
- ーー7年前から土手を歩きたいという思想があった
- もうひとりのメンバー
- 豊洲でマグロを堪能
- 不可抗力一休
- セーブポイント
- 台場公園 第三台場
- 三度目のレインボーブリッジ
- 気を取り直して
- 歩数と距離
もうひとりのメンバー
10時過ぎに月島から土手歩きスタート!
土手歩き部では脚力の差により、前方に先輩・後輩・後輩、後方に同期と自分が並ぶフォーメーションがデフォルト。後方で静かにおしゃべりをしていたそのとき……
「あれ?」
前方3人の横に、白いパーカーを着た、似たような年代の、文化系な雰囲気を持つ一般男性歩行者が偶然並んだ。
歩幅も同じで、まるで最初からいたかのように馴染んでいる。同期とわたしは顔を見合わせ、声を殺して笑った。
「もうひとり増えたかと思ったwww」
1人加わることで、男3・女3になるのでちょうどいい。(何が?)
豊洲でマグロを堪能
前方について歩き、会話に夢中で、ほとんど景色を覚えていないが、豊洲に着いた。
道の駅のような施設で、マグロのトロブツ(¥800)とあら汁(たしか¥100)を注文。厚切りで美味しすぎ……。
わたしは全食べ物でお寿司、特に中トロが1番好きだ。札幌や函館のとろける中トロを口に運んで目を閉じると、宇宙の煌めきや深海の神秘を感じ、命をいただいていることへ感謝の気持が溢れる。
「今日はたくさん歩くぞ!」と思って朝に家で鮭を食べたが、11時過ぎに鮪も食べられた。魚いっぱい。
後輩と自分が上記セット、後輩がマグロ丼ぶり、同期が(豪華な)鉄火巻を食べた。先輩は朝カレーを2杯食べて満腹とのことで、パス。
この施設には「ジェンダーレストイレ」という男女共用のお手洗いがあり、試しに入ったが、化粧直しするには落ち着かなかった。
土手歩き続行。おでんの具最強決定戦を行ったり、公道を飛ばすランボルギーニに徒歩で追いつくまでの時間を「速さ」の公式で求めようとしたり、先輩が口笛ならぬ「歯笛」でメロディーを奏でたりと、平和。
道中あひるボートを見つけ、
先輩が「乗りたいなー」と適当に呟いた後に
「海だよね!?!?」とツッコミ。
「20代男女5名があひるボートで船出を試み転覆」
「男性は『行けると思った』と供述」
豊洲からお台場海浜公園に到着。波と戯れた。
不可抗力一休
レインボーブリッジに来た。5年ぶりだ。
「東京タワーとスカイツリーが両方見える!」と一同パノラマビューに興奮。
東京方面が見えるノースルートと、お台場方面が見えるサウスルートの2通りがあった。ノースルートを選択。
今回「レインボーブリッジ渡りたい」と言ったのは先輩だったが、彼は高所恐怖症で、第3回のレインボーブリッジでも、第4回の葛西臨海公園の観覧車でも、絶叫している。
叫んでいるときはまだマシで、本当にヤバくなると目が虚ろになり、声を発しなくなる。
右も左も下は海で、先輩は橋の真ん中以外歩けない。長い腕で均衡を保ちながら、”このはしわたるべからず”を体現している。
「不可抗力一休」
ある一定の地点を超えると、左側が頑丈な道路になり、先輩の症状は緩和された。橋の中は歩行者と車の他、新交通「ゆりかもめ」も通過する。ヨーロッパのトラムのようだ。
「夜景もきれいそう」
「もう片側のルートも気になりますね」
「よし、端まで行って、サウスルートで戻って、お台場で適当に時間つぶして、夜になったらもう一度ノースルートで芝浦方面へ向かって、JRで帰ろう」
「いいですね!」
無限土手歩き部は基本、先輩以外イエスマンなのである。
※ほんとに「いいね!」と思っている
レインボーブリッジは 片道 1.5km ある。
1日に3回徒歩で渡るやつ、いるか?
セーブポイント
橋には「アンカレイジ」という場所が2か所あり、そこにはガラス扉と、階段と、7階分のエレベーターがある。
「芝浦側のすけすけエレベーター、デパートみたい」
「そごうのエレベーター」
ちょうどガラス扉ですれ違った男性3人組のひとりが「セーブポイントみたい」と呟いた。
「わかる〜」
「オンラインで、仲間のパーティーとすれ違ったみたいな感覚」
「リアルなのにね。チャットでふきだしに『わかる~』と表示されるような」
などと勝手に共感していたが、すれ違うグループ、皆大学生。確実に年下。
冒頭で述べた通りわたしたちは社会人になってもお金を使わずに遊び、このグループではお酒も飲まず、大学生のときと変わらない。
「むしろ大学生のときより遊ぼうとしている」
台場公園 第三台場
橋を渡っているときにお台場側に小島が見えて、人がちらほらいた。
「行くぞ」
「ゲームでエンディング迎えた後に行けるようになる、クリア後ダンジョンみたいだな」
ポケモン最新作「スカーレット・バイオレット」にもエリアゼロという場所があって、ちょっと雰囲気が似ている。
「やられてもさっきのセーブポイントまで戻れる」
「けっこう距離あるw」
トイレに行きたい先輩はひとり芝居をはじめた。
「なんでトイレがねえんだよ!」
「お客様、トイレはありませんが弾薬庫跡はございます」
「ニーズに応えてくれよ!!!」
無限土手歩き部では終盤、なんらかの本質について意見交換する時間が訪れることがある。
今回はクレープ屋のテラス席で「日本の学校教育と採用システムについて」議論が行われた。
クリスマスツリーのイルミネーションが点灯したが、誰も触れない。私たちの周りは席が空いている。白熱する議論で距離を置かれている。
わたしは眠くなり、バケットハットを深くかぶった。ジャケットの内側にウルトラライトダウンを着込んで、背もたれに寄りかかり、目を瞑った。
(スーさん、ログアウトしたな)
三度目のレインボーブリッジ
1時間経ち、日が沈んで冷え込んできたので、目を開けて「歩きたいです」と意思を伝えると、土手歩き(湾岸歩き・橋渡り)が再開された。
先輩は高所で気持ち悪くなり、疲弊している。
高い所に来ると、「足場が崩壊するんじゃないか」「突然すれ違ったやつが殴りかかってくるんじゃないか」と不吉な想像をして具合が悪くなるらしい。
起こるわけないだろう、と思うが、橋の上でわたしたち5人の後ろに、全身黒い服でイヤホンをしながらシャドーボクシングの動きを(練習?)している人をわたしは見た。先輩の妄想が全くあり得ないとは言い切れないかもしれない。
ゆりかもめの芝浦ふ頭駅に着いた。
マグロもクレープも食べずに先輩は「メシヤクザと洋食の食べ放題行ってくる」と言って、駆け足で一本先の電車に乗って去った。
※メシヤクザとは、ジャンル問わず「お前大食いだろ?いけるよな?」と食べ放題に誘ってくる先輩の友人を指す。
残った4人は次の電車で新橋に向かおうとホームに向かい、その途中の階段で盛大に吐いた女性を見た。
「まだ19時半前なのに……」
気を取り直して
最後は キッチンABC でフィニッシュ。おかわり味噌汁は60円!
わたしがインディアンライスの1/4を食べて後輩の皿を見ると、オムカツカレーはなくなっていた。彼が食べているところを、見ていない。
歩数と距離
iPhone ヘルスケア 41,419歩
Fitbit 42,558歩 27.69km 3,283kcal
また遊びます!たのしみ!!!